2025年8月01日
こんにちは。習志野駅から徒歩1分の予防歯科、ウィステリアデンタルケアです。
「最近、物忘れが増えた気がする…」そんなことはありませんか?
ただの物忘れと思っていたら、もしかしたらそれは認知症のはじまりかもしれません。
今回は、歯周病と認知症の意外な関係について、最新の研究をもとに解説していきます。
■アルツハイマー病とは?

認知症の中でも最も多いのが「アルツハイマー型認知症」です。
症状は、記憶力の低下や性格の変化から始まり、進行すると食事や着替えなども一人ではできなくなってしまいます。
最終的には寝たきりになってしまう深刻な病気です。
最近では、40代で発症する若年性アルツハイマーも増えており、決して高齢者だけの問題ではありません。
■日本の現状
2012年時点で、認知症患者は約462万人、予備軍は約400万人。
つまり、高齢者の4人に1人が認知症に関わっていると推計されています。
大阪府の人口に匹敵するほどの人が認知症に関わっており、今後10年で患者数は1.5倍に増加する見込みもあります。

■認知症の原因は“脳の炎症”?

認知症の主要な原因とされるのが、アミロイドβという脳内の異常なたんぱく質です。
このアミロイドβは、慢性的な炎症状態があると増えやすいことがわかっています。
つまり、炎症性の疾患が全身にあると、脳に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
■歯周病と認知症の関係性

歯周病は「口の中の慢性炎症」として知られています。
進行すると炎症物質が血流を通して全身に巡り、脳にも届きます。
注目の研究
九州大学の研究では、アルツハイマー病患者の脳内から歯周病菌の毒素(LPS)が高頻度で検出されました。
名古屋市立大学の研究では、歯周病にかかったマウスの方が認知機能の低下が1.5倍早く進行したとの報告もあります。
これらの研究から、歯周病が認知症を悪化させる要因になることが強く示唆されています。
■歯の本数も重要なカギ!

認知症の進行には、「噛む力」=咀嚼刺激も深く関わります。
噛むことで得られる脳への刺激:
歯根膜からの神経刺激
骨を介した圧力刺激
歯を失うとこれらの刺激が減り、脳への活性が低下し、脳が委縮しやすくなるとされています。
また、噛めなくなることで、柔らかい食品に偏り、栄養不足からさらに認知機能の低下を招く可能性も。
■歯科検診が認知症予防に!
歯周病は、自覚症状が出る頃にはかなり進行しているケースが多いです。

歯科検診と認知症発症率の研究:
日本の研究:歯科検診を受けた人は4年間で発症率が1.44倍少なかった
アメリカの研究:18年間で発症率が1.89倍の差
たった年に2回の定期検診で、これだけ大きな差が出るのです。
■まとめ
「しっかり磨いているから大丈夫」と思っていませんか?
自己流の歯磨きには磨き残しの癖があり、歯周病は静かに進行していきます。
今こそ、定期検診とプロフェッショナルなケアで、自分の歯と健康を守りましょう。
歯を守ることは、認知症や介護のリスクを下げ、健康寿命を延ばす第一歩です。
あなたのデンタルIQが上がった今、できることから始めていきましょう!